大人のADHD  大人の発達障害―(非定型発達)について

発達障害―自閉症スペクトラム障害―ASD

さいきんとても増えています。ちょっと前までうつ病でしょうかという患者さんが多かったのですが、このところはこちらになっています。
当院の初診の半分がこの関連です。
では発達障害とはどんなものでしょうか?
大きく分けて 二つあります。

  • 1.コミュニケーションが下手 または興味がない 他人の感情を読むのが苦手でどちらかといえば自分のことの興味が強いので人間関係がうまくいかず、
    • また仕事の了解が悪くなり集中力欠如、了解の悪さなどが指摘され、または叱責がつづき自信を失ことが多いです。
    • このあたりでは注意欠陥多動性障害・ADHDと見分けがつきにくくなったり、併存したりします。
  • 2.思考、想像力の柔軟性の少なさ 初めてのものに対する慣れる力の少なさがあげられます。
    • 以上のことがあると新しい環境に慣れるのがとても遅く困難になります。ただいったん慣れると同じ事ばかりする傾向があります。

この辺は柔軟性がないと評価されてしまいます。
個人生活においては実行機能が落ちているので色のない生活を送っていたり、逆にオタク的深い生活をしている場合もある。
人付き合いは少ない、ほとんどない、限定されている、意外に人気のあるアスぺタイプもあります。

他の病気やパーソナリティとの関係

子供のころ発達障害であった人が大人になって統合失調症や双極性障害 パーソナリティ障害を表現することがあるといわれています。
併存障害や2次的に症状を表すこともあります。

大人のADHD・注意欠陥多動性障害

症状

  • 1.会社内や学校において
    • いろいろな不適応のかたち、身体の不調、精神的訴えで現れてきます。注意が落ちやすいためー一見仕事や学業ができなくなります。
    • 特に学校の時に現れなかった障害が仕事場面において現れやすくなったり、ストレスにさらされると症状が出てきます。
    • 衝動については、対人関係の不調、依存形成、お酒、買い物、DV,などのかたちをとりやすいでしょう。
  • 2.どこがわるいのかわからなくて、周囲から勧められて来院する方も多い

診断

  • 1.基本的にはDSM-5や CAARS CARDIT WAISなどの心理テストによって評価しますが、
    • 生活歴の聴取やパーソナリティ、現在の症状が一番大事です。
    • 両親による子供のころの情報が役に立ちます

治療

  • 1.薬物治療
    • ストラテラ コンサータ などが直接的に効果のある場合があります。6~7割は効果があるとの報告が多いです。
  • 2.次障害と言ってその病気のために悩んでうつ状態 不安障害 身体症状などを呈した場合の治療が必要でしょう。
  • 3.認知療法 認知行動療法などの精神療法
    • 問題を見える化させることで効果がある。
    • 現在のストレス環境の軽減
    • 職業選択の適正化
    • 生活時間、社会的約束行動が苦手なため
    • それに関するモチベーションアップを図る。
  • 4.カウンセリング
    • 当院では発達障害 ADHDの治療に詳しいカウンセラーがいます。
      • 並存障害や他の病気に見える
      • 適応障害、パーソナリティ障害、双極性障害、統合失調症(特に単純型)などのよう結果としてなることもあれば、そのようにみえることもあります。
      • もちろん併存、2次障害もあるでしょう。